エネルギー環境教育支援プログラム
福島県 福島市立三河台小学校
暮らしに身近なエネルギー、電気をつくる
それぞれのよいところ・悪いところを考えよう
2011年2月10日(木)、福島市立三河台小学校で6年生24人を対象に理科の時間2時間を使って、室井澄子先生の指導のもと、DVD教材「ようこそ!エネルギー図書館へ」を使った、理科のエネルギー環境教育の授業が行われました。

「教室のなかをよく見てみましょう。電気って、どんなところに使っているかな?」
と室井先生は、児童たちに問いかけます。
「時計」「テレビ」「ビデオ」「エアコン!」
「そう、電気は私たちにとってとても身近な存在。電気のない生活は考えられませんね。今日は、電気はどうやって作られるのだろう、ということを考えてみましょう」
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三河台小学校の外観

手回し発電機で豆電球の点灯時間を確かめよう
まずは、手回し発電機を使って、コンデンサーに電気をためることから始めます。ためた電気で、どのくらい豆電球が点灯するのかを各班で実験していきます。
実験するための条件は30回転と50回転。まず、各グループで予想の点灯時間を話し合ってみました。
「30回転で25秒ぐらい!」
「50回転で45秒かな?」
それぞれの予想が出たら、ワークシートに記入し、さっそく実験開始!
ある班では、30回転のときは16秒点灯(予想は25秒)、50回転のときは43秒点灯(予想は45秒)という結果が出ました。
img 今回の実験に使った道具

私たちが使う電気はどこで作られている?
「ふだん私たちが使っている電気は、どこで作られているのでしょう?」先生の問いかけに、火力、水力、風力、原子力、地熱、太陽光など、児童たちからいろいろなエネルギーの名前が挙がります。
「このなかで、いちばん発電量が多いのは何だと思う?」
「火力!」
「そう、火力発電です。では、DVDを見ながら、火力発電の仕組みやいろいろなエネルギーについて、考えてみましょう」

児童たちはDVD教材「ようこそ!エネルギー図書館へ」の「第2章 身近なエネルギー『電気』」と「第3章 エネルギーのこれから」を視聴し、火力も水力も原子力も、手回し発電機と同じように、タービンを回して発電するのだと理解しました。 また、それぞれの発電方法のよいところ・悪いところに関心を持ちました。
img 各班ごとに実験をする児童たち

最後に、それぞれのエネルギーの特徴や電気の使い方について各班で話し合い、発表することに。「天然ガスとか石炭を燃やして水を沸騰させ、その蒸気でタービンを回すなど、発電の仕組みがよくわかって楽しかった」「火力発電は資源が少なくなっていて、ずっと使い続けることはできないとわかりました」「原子力発電はウランを95%も再利用できて、とても画期的だけど、扱い方を間違えると危険なものだとわかりました」「今回の授業で、今まで以上に電気を大切にしようと思いました」など、身近な電気のこれからについて、いろいろな意見が出ていました。

~荒木藤夫校長先生にインタビュー~
img 「子どもたちに感動のある授業を」と語る、荒木校長先生
「わが校では、できるだけ本物・実体験に触れられるような、楽しくて感動のある授業を数多く企画し、実施してきました。たとえば、講師にプロの演奏家や専門家などをお招きするなど、毎年いろいろな工夫をしています。今回のDVD教材を見て、子どもの興味・関心をうまくとらえた構成になっていると思いました。直接の体験ではないけれど、映像には力があり、子どもたちの世界がぐんぐん広がるものだと思います。授業の導入やまとめなど、いろいろな部分で活用していきたいと考えています」


指導案
時間
■教師のはたらきかけ
□児童の学習活動
指導・留意点 授業の様子/DVD教材の映像
7
■ビデオを視聴させ、身近なところでエネルギーが多く利用されていることを伝える。

□ビデオを視聴しながら、あらためて自分の身近でエネルギーを利用している場面をワークシートに記入する。

VTR【理科編】第1章
「身近にあふれるエネルギー」
3
■学習のめあて
「電気はどうやって作られるのだろう」
 
25
□手回し発電機を30回と50回、回してためた電気で、どれくらい長く豆電球をつけることができるか予想し、ワークシートに記入して発表する。 ・この時の予想は、根拠がある予想ではないので軽く扱う。
10
□実際に実験し、結果とわかったことをワークシートに記入して発表する。

・50回回しても、意外と点灯時間が短いな。

■電気を作るのは大変だね。
 
8
■みんなが使っているたくさんの電気は、どうやって作られているのだろうか。

□火力発電の仕組みを予想する。

・火力・水力・原子力・風力・太陽光・地熱発電等あるが、発電量が一番多い火力発電について考えてみる。
10
□ビデオを視聴しながら、わかったことをワークシートに記入する。

・手回し発電機と同じ原理で、火力発電や原子力発電が行われていることに驚いた。

VTR【理科編】第2章
「身近なエネルギー『電気』」

・発電量のほとんどをしめる 火力、水力、原子力の発電のしくみが同じであることに気づかせる。

5
□わかったことを発表する。  
10
□ビデオを視聴しながら、わかったことをワークシートに記入する。 VTR【理科編】第3章
「エネルギーのこれから」
12
□わかったことを班ごとに話し合い、発表する。
■ビデオで学習した色々な電気の作り方を踏まえ、それぞれの発電方法が持つ特徴(メリット・デメリット)を理解させる。
 

評価
●エネルギーや電気について興味を持つことができたか。(感心・意欲・態度)
●電気を発生させたり、電気を蓄えたりすることを理解することができる。(知識・理解)
●持続可能な社会の必要性に気づき、どうしたらよいか考えることができる。(思考・判断)

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授業が終わって・・・
授業を受けた児童たちの感想 授業を行った先生の感想

子どもたちの感想例

手回し発電機は50回まわすだけでも大変でした。石炭が130年間でなくなってしまうなんて、
電気がなくなってしまうのと同じことだと思いました。(男子児童)

天然ガスとか石炭を燃やして、水を沸騰させてその蒸気でタービンを回すなど、電気の発電方法がよく分かって楽しかったです。
石炭とか石油がなくなってしまうと、プラスチックなどいろいろなものが作れなくなってしまうので大変なことだと思いました。
別のもので、石炭や石油の役割をするものを探せたらいいなと思います。(女子児童)

火力発電をずっと使い続けることはできないんだなと思いました。(男子児童)

地球温暖化を防ぐために、できるだけ節電したり、無駄なものを買わないようにしたいです。(女子児童)

原子力発電は、もし事故があって自分が病気になったりしたら怖いので不安です。
太陽光など、自然環境を悪くしないような発電はもっと他にもあると思うので、そちらをもっと使った方が良いと思いました。(女子児童)

石油がなくなったら、全部の車が電気になって、ガソリンスタンドが太陽光発電できる電気スタンドになったらいいなと思いました。
太陽光なら屋根から電気をもって来られて、他の所からもってくる必要がないからです。(男子児童)


モデル授業案
 理科(2011年)
 理科(2010年)
 社会(2010年)
 総合(2010年)