神奈川県 日本女子大学人間社会学部セミナー
“電気の流れ”がよくわかる!
映像教材と実験を効果的に使ったモデル授業
映像教材と実験を効果的に使ったモデル授業
2012年12月3日(土)、神奈川県川崎市にある日本女子大学人間社会学部で、教職課程を履修している学生を対象に、エネルギー環境教育の模擬授業が行われました。講師は、筑波大学附属小学校教官・鷲見辰美先生。小学生にとって意識するのがむずかしい“電気の流れ”をどのように指導し、理解につなげていくのでしょう。鷲見先生が監修した映像教材を効果的に使いながら、授業が進められました。

実験の説明をする、講師の筑波大学附属小学校教官・鷲見辰美先生
1.「エネルギー」概念の基礎を知ろう
| 講義 「エネルギーって何?」 |
VTR 「身近にあふれるエネルギー」 |
2.電気の流れを意識させよう
| 講義 「電気の流れを意識させる」 |
|
|
「電気の学習を生活につなげる」 |
VTR 「電化製品の消費電力」 |
3.上手に使おう「手回し発電機」
| 講義 「手回し発電機の使い方」 |
VTR 「手回し発電機を使ってみよう」 |
|
「手回し発電機で電気を起こそう」 |
4.電気を実感〜つくる、ためる、使う〜
| 講義 「コンデンサーに電気をためよう」 |
VTR 「家庭で使う電気の量を知ろう」 |
5.発展〜発電の仕組みを教える〜
| 講義 「発電のしくみを予想させよう」 |
VTR 「いろいろな発電のしくみ」 |
|
「光電池のしくみを教える」 |
「太陽発電のしくみ」 |
エネルギーの正体とは?
「まず、みなさんに質問です。このなかで“電気は苦手”という人、いますか?」
鷲見先生の問いかけに、ほとんどの学生が苦笑いしながら手を挙げます。
「今日はそんなみなさんに、少しでも電気に興味をもってもらい、将来教員になったときに、小学生たちに楽しく電気やエネルギーの授業をしてほしいと願いをこめた、模擬授業です」
まずはエネルギーの正体を探るため、映像教材「身近にあふれるエネルギー」の視聴からスタート。
“エネルギーの正体、それは、動いたり変化したりするものの力のこと。
エネルギーには必ずもとがあります。
では、ガスコンロ、自動車、自転車のライト。それぞれのエネルギーのもとは何でしょう?
……答えは順に、ガス、ガソリン、人の力です“
3分ほどで構成された映像を見ながら、学生たちはエネルギーに興味を感じ始めたようす。
「自転車のライトって、言われてみると人の力で点灯するよね」
と隣同士で顔を見あわせ、うなずいています。
「ほかには、水力や風力、太陽光など自然界にもさまざまなエネルギーがありますね。
小学校では、ものを動かす力がエネルギーだということを教えてほしいと思います」
鷲見先生の問いかけに、ほとんどの学生が苦笑いしながら手を挙げます。
「今日はそんなみなさんに、少しでも電気に興味をもってもらい、将来教員になったときに、小学生たちに楽しく電気やエネルギーの授業をしてほしいと願いをこめた、模擬授業です」
まずはエネルギーの正体を探るため、映像教材「身近にあふれるエネルギー」の視聴からスタート。
“エネルギーの正体、それは、動いたり変化したりするものの力のこと。
エネルギーには必ずもとがあります。
では、ガスコンロ、自動車、自転車のライト。それぞれのエネルギーのもとは何でしょう?
……答えは順に、ガス、ガソリン、人の力です“
3分ほどで構成された映像を見ながら、学生たちはエネルギーに興味を感じ始めたようす。
「自転車のライトって、言われてみると人の力で点灯するよね」
と隣同士で顔を見あわせ、うなずいています。
「ほかには、水力や風力、太陽光など自然界にもさまざまなエネルギーがありますね。
小学校では、ものを動かす力がエネルギーだということを教えてほしいと思います」
先生からの質問に、手を挙げる日本女子大の学生たち 検流計で電気の流れを調べよう
小学校の理科の単元では、3年で乾電池と豆電球、4年でモーター、5年生で電磁石を勉強します。
「子どもたちが、電気の流れを意識できるような実験をしてみましょう」
実験その1。
「同じ乾電池1個を使うとき、豆電球、モーター、電磁石では、いちばん多く電気が流れるのはどれでしょう?」
実験前に、まずは答えを予想し、その理由をきちんと考えること。
理解を深めるためには、それがとても大切だと鷲見先生は話します。
各グループで検流計を使って電流を調べ、結果を黒板に書かれた表にそれぞれ記入します。
「子どもたちに実験をさせたら、必ず表にして全員で見られるようにしましょう。
全体の傾向もわかるし、いろいろな発見があります。
実験で、1番は電磁石、2番はモーター、3番は豆電球という結果が出たら、
“どうしてこうなったのかな?”といろいろ考察させます。
そこで終わるのでなく、“じゃあ、家のなかにある電化製品は、どれくらい電気を使うんだろう?”と、勉強と実社会をうまくつなげてあげるといいですね」
「子どもたちが、電気の流れを意識できるような実験をしてみましょう」
実験その1。
「同じ乾電池1個を使うとき、豆電球、モーター、電磁石では、いちばん多く電気が流れるのはどれでしょう?」
実験前に、まずは答えを予想し、その理由をきちんと考えること。
理解を深めるためには、それがとても大切だと鷲見先生は話します。
各グループで検流計を使って電流を調べ、結果を黒板に書かれた表にそれぞれ記入します。
「子どもたちに実験をさせたら、必ず表にして全員で見られるようにしましょう。
全体の傾向もわかるし、いろいろな発見があります。
実験で、1番は電磁石、2番はモーター、3番は豆電球という結果が出たら、
“どうしてこうなったのかな?”といろいろ考察させます。
そこで終わるのでなく、“じゃあ、家のなかにある電化製品は、どれくらい電気を使うんだろう?”と、勉強と実社会をうまくつなげてあげるといいですね」
検流計と乾電池を使って、豆電球、モーター、電磁石の電流を調べます。
身近な電化製品の消費電力は?
小学校の理科では、電流の単位であるA(アンペア)や電圧の単位V(ボルト)は教えません。
そのかわりに登場するのが消費電力=W(ワット)です。
「電圧(V)×電流(A)=電力(W)。
電化製品をよく見ると、VやAではなく、必ずWで表示されています」と鷲見先生。
映像教材「電化製品の消費電力」を視聴し、学生たちも子どもに戻った気持ちで
クイズに挑戦しました。
“次の電化製品を、電力の大きい順にしましょう。
1.テレビ。2.洗濯機。3.ドライヤー。
……正解は、一番目がドライヤー(およそ1050W)、二番目が洗濯機(およそ350W)、三番目がテレビ(134W)“
予想していたものの、あらためてドライヤーの消費電力に驚く学生たち。
「なぜ、電気はこんなにエネルギーとして使われているのでしょう?
それは、電気が熱や動力、光に変換できる、便利で効率がよいエネルギーだからです」
と先生は解説します。
実験その2。「手回し発電機をコンデンサー(電気を蓄えられる器具)につなぎ、豆電球とLEDがどれだけ長く点灯するのか調べましょう」
手回し発電機は、現在の大学生が小学生時代にはなかった、新しい教材の一つです。
一定の速さで回して、一定に電流を流すのが上手に使うポイント。
同じ条件で電流を流さないと、正しい実験ができないこともあります。
「何も説明せずに小学生に渡すと、壊してしまうこともあります。
きちんと使い方を教えられるようにしておきましょう」とアドバイスする先生。
実験は、豆電球が概ね30~50秒に対し、LEDが2分半~2分50秒という結果に。
「LEDってすごい省エネ!」と学生たちも目を見張ります。
そのかわりに登場するのが消費電力=W(ワット)です。
「電圧(V)×電流(A)=電力(W)。
電化製品をよく見ると、VやAではなく、必ずWで表示されています」と鷲見先生。
映像教材「電化製品の消費電力」を視聴し、学生たちも子どもに戻った気持ちで
クイズに挑戦しました。
“次の電化製品を、電力の大きい順にしましょう。
1.テレビ。2.洗濯機。3.ドライヤー。
……正解は、一番目がドライヤー(およそ1050W)、二番目が洗濯機(およそ350W)、三番目がテレビ(134W)“
予想していたものの、あらためてドライヤーの消費電力に驚く学生たち。
「なぜ、電気はこんなにエネルギーとして使われているのでしょう?
それは、電気が熱や動力、光に変換できる、便利で効率がよいエネルギーだからです」
と先生は解説します。
実験その2。「手回し発電機をコンデンサー(電気を蓄えられる器具)につなぎ、豆電球とLEDがどれだけ長く点灯するのか調べましょう」
手回し発電機は、現在の大学生が小学生時代にはなかった、新しい教材の一つです。
一定の速さで回して、一定に電流を流すのが上手に使うポイント。
同じ条件で電流を流さないと、正しい実験ができないこともあります。
「何も説明せずに小学生に渡すと、壊してしまうこともあります。
きちんと使い方を教えられるようにしておきましょう」とアドバイスする先生。
実験は、豆電球が概ね30~50秒に対し、LEDが2分半~2分50秒という結果に。
「LEDってすごい省エネ!」と学生たちも目を見張ります。
一定のリズムで手回し発電機を回し、電気を作る実験をします 家庭で使う1日の電気を作るには……
電化製品がそれぞれどのくらい電力を使用するのか理解したところで、
映像教材「家庭で使う電気の量を知ろう」を視聴します。
“100台の手回し電気をどのくらいの時間回せば、ふつうの家庭の1日分の電力がつくれるか?”
というテーマに、「数時間では無理だと思う」「回しっぱなしで電気を作らないと難しい」など、
それぞれの意見を口にする学生たち。
一般的な家庭の電力使用量は平均400Wの電力を1日中使い続けるほどで、
正解は、100人が24時間、休まず回し続けなければならないという答えに。
「24時間休まず?」と驚く学生たち。電気を作ることの大変さを実感していました。
映像教材「家庭で使う電気の量を知ろう」を視聴します。
“100台の手回し電気をどのくらいの時間回せば、ふつうの家庭の1日分の電力がつくれるか?”
というテーマに、「数時間では無理だと思う」「回しっぱなしで電気を作らないと難しい」など、
それぞれの意見を口にする学生たち。
一般的な家庭の電力使用量は平均400Wの電力を1日中使い続けるほどで、
正解は、100人が24時間、休まず回し続けなければならないという答えに。
「24時間休まず?」と驚く学生たち。電気を作ることの大変さを実感していました。
さいごに鷲見先生は、注目のエネルギーとして、太陽光発電をとりあげました。
「太陽光発電は、光電池に光が当たることで、光のエネルギーを直接電気エネルギーに変えるという、ほかの発電とは異なるシステムです。雨や曇りの場合は電気を作りにくいというデメリットもありますが、地球にやさしい発電法として期待されています」
セミナーを終えて、「もともと電気は苦手でした」という2年生は「実験を通してみんなと比較したり、自分の目で確認するうちに、電気の流れってこういうことなのか、と少しずつ理解できました。手回し発電機やコンデンサーは私が小学生のときにはなかったけれど、電気の性質を体感できていいですね!」、同じく「電気は難しいと思っていた」と話す2年生は「子どもになった気分で、とても楽しく授業を受けました。ところどころ視聴した映像教材は、短く簡潔にまとめられ、わかりやすかったので、その後の実験がスムーズにできました。もっといろいろな実験をしてみたくなりました」と、それぞれが電気やエネルギーについて苦手意識がなくなり、関心が高まったと語っていました。
電気やエネルギーをわかりやすくまとめた映像教材を視聴し、理解を深めます